お客様インタビュー
恵水幼稚園様
園児の行動制限
水槽を導入することにしたきっかけを教えてください
コロナですね。園児たちを外にお出かけさせられない状況が続いたときに、園内でフォローできることがないかと思い、知人伝いで水槽の話を聞きました。
状況が一番厳しかった時、散歩以外にもおみしり遠足や動植物園などにもいけない。そういった状況だったので、生き物を見るという情操教育にも良いという部分もありアクアリウム水槽を導入してみようと思いました。
水槽を入れてみていかがですか?
海水なので見ていてとても綺麗ですね。動きもあるから見ていて面白いです。
子供たちは、カクレクマノミやナンヨウハギなどディズニーのアニメの中だけで見たことがあるものが実際に見れて喜んでいます。もともと魚が好きな子はもちろんハマっているんですが、そうでない子も見ていて、興味がないという子はほとんどいないように思います。
園内に置いたことで、何か効果を感じることはありますか?
最初は、外に出られないので気分転換というか子供の興味の向け先にと思って水槽を置いたのですが、想定外の効果がありまして。
子供って自分の世界があって、それが思い通りにいかないとき、反射的に部屋から飛び出ていくことがあるんですよね。その時に外に行ったりどこに行くかがわからないので先生たちが気を張っていたんです。
でもこのアクアリウム水槽を置いてからは十中八九、部屋を飛び出した子供たちがこの水槽の前にいるんです。魚を見てクールダウンもしているみたいで、部屋に戻る時間も早くなりました。これは想定していなかった効果でした。
水槽がなかった時は、園から出て駐車場に出たりなどを心配することも多かったので、助かっています。
何がしたいわけでもなく衝動的に飛び出しているので、行き場があるということが子供たちにとっても良いのだと思います。
魚の世界を通して自分たちを俯瞰できる
魚の世界にも社会があって、強い魚が弱い魚をいじめてたりすることがあるんですよね。
それを見ていて子供たちから「かわいそう」という言葉が出ます。そういう時に、一緒についている先生が少しアシストするだけで、魚の社会を自分たちに置き換えて想像ができるようになったりしています。
小さな世界ですが、俯瞰して見て、感じられる世界が目の前にあるのはいいですね。
小さなショックを経験できる貴重な世界
今の時代って、少し過保護なところもあってできるだけ色々なショックから遠ざける部分があると思います。でもそれだと大人になってショックを受けたときの対処が分からない人になってしまいます。
魚は生き物なので、ある日水槽で死んでいたりします。少しショックかもしれないけど、気持ちが入った生き物の命に関われる機会はそうないので、そういうシーンを見てもらう意味もあると思います。
時々死んだ魚を他の魚が食べていることもあり、ちょっと刺激が強すぎるかなと思ったらこちらで早めに取り除くなど、ショックの大きさは多少コントロールしています。
先生方の水槽への反応はいかがですか?
私(園長)が一番見てます。笑
先生たちも子供と一緒に魚を見るんですが、気が付いたら自分たちの方が見入ってたりしますね。子供たちはかわいい、キレイ、という部分で喜んでいますが、大人たちは心が癒されるという部分で見てるんじゃないかなと思いますね。水槽は見ているだけで心が落ち着きます。
ファーストアクアリウムについて
定期的にきちんとメンテナンスをしてくれて、魚の入れ替えもしてくれます。魚が死んだときに、すぐに入れ替えるか他の魚が食べるのでそのままにしておくか、など方針によってこちらに選択の余地をくれるのは良いですね。
そのほか、塗り絵や魚の情報など、子供向けに何ができるかを常に考えてくださいます。
先日、園で行ったキッズタウンという専門のお仕事の方に来ていただく行事にも来てもらって、専門家としてのお話もしてもらいました。私たちも説明はするんですが専門の人方の話なので子供たちもよく話を聞いていました。
保育学会から注目されることに
アクアリウムがきっかけで保育学会から注目をされるように
キッズタウンでアクアリウムのコーナーに海に捨てられるゴミの写真を貼ったところ、自分たちの捨てたゴミがなぜ海に届くのかという部分に興味を持った子供がいました。
その疑問を絵と言葉にしてInstagramに投降したところ、日本教育学会の方にその投稿に興味を持っていただき、それがテーマとなった研究内容がジャパン大会→ギリシャ大会と進んでしまい、当園の取り組みや活動が保育学会的に注目されるようになりました。
それをきっかけに当園の保育も変わりまして、これまで特に英語など特化した保育はなかったのですが、ゴミを中心とした環境問題に対して積極的に取り組むようになりました。
行動として子供たちに浸透している
SDGsについてどういった取り組みをされていますか?
これまでの自分たちの保育活動を振り返ってみたら、SDGsに該当することを既にかなりやっていたことが分かりました。規定である18項目を達成するにはあと少しだったので、そこからは意識的に取り組むようになりました。水の部分はアクアリウムから始まった活動です。
水槽があることで、子供たちが環境活動を身近に感じることができている
当園のスクールバスはバイオディーゼルで動かしているんですが、子供たちが食べたものや家庭から持ってきてもらった油などを工場に持って行って、燃料に変換しています。
燃料になるもの廃棄物の回収、それを燃料に変換する工場の見学、博士から循環の仕組みの説明をしてもらうのですが、油を捨てないから海が汚れない。そういう環境活動をすることがこの水槽の中にいるような魚たちを守ることになる。という循環の仕組みが、目の前に水槽があることで子供たちにとって身近に感じられ、無理なく知識として残っています。
仕組みが分かることで、園児たちがさらに環境について興味を持つようになりました。
アクアリウム水槽は当園にいろんな影響を与えてくれました。もちろん初めからそれを見越して置いたわけではありませんが、置いたことで園児や先生から起こる化学反応で色々な活動が生まれました。これからも色々と水槽から刺激を受けながら、癒されながら活動を行っていきたいと思います。